一般皮膚科
一般皮膚科
皮膚には実に多くの症状があります。原因も様々で外的因子、内的因子、加齢など極めて多様です。当院では患者さんの立場にたった医療の実践や質の高い診断を第一とした最善の治療を目指しております。皮膚科専門医が、お子様からご年配の方まで皮膚疾患を幅広く診療しています。皮膚の異常や気になる症状がある際は、何でもお気軽にご相談ください。
かゆみや赤みなどが生じます。ひどい場合は、水膨れができます。毛染め、化粧品、湿布、消毒液、洗剤、金属、ゴム、おむつ、植物など原因は様々です。
原因を断つ、ステロイド外用、抗ヒスタミン薬内服など
原因としては皮膚バリア機能の低下、アトピー素因(アレルギー体質)、心理的要因などが重なって起きます。目や耳の周り、首、体幹、肘や膝に、かゆみを伴う乾燥と湿疹が繰り返し起こります。かき壊しが続くと湿疹が拡大し、状態がひどくなります。ダニや食物アレルギーを伴いやすい特徴があります。
ステロイド外用、JAK阻害薬(コレクチム®)外用、PDE4阻害薬(モイゼルト®)外用、光線療法
効果が不十分な中等症~重症の患者さんに対して生物学的製剤(デュピクセント®、ミチーガ®、アドトラーザ®)注射、ステロイド・シクロスポリン、JAK阻害薬(オルミエント®、リンヴォック®、サイバインコ®)内服など
皮脂分泌の活発な頭部、顔面、腋、鼠径などにフケ、かゆみ、赤みが起こります。マラセチア(酵母菌)やビタミン代謝が悪化因子とされています。
ステロイド・抗真菌薬外用、ビタミンB内服など
ヒトは50~60代から徐々に皮脂分泌機能が低下し、80代になるとほぼ100%の方が皮脂欠乏症となります。特に下肢は乾燥しやすく、かさかさ、かゆみ、赤みが好発します。
保湿剤・ステロイド外用
じんましんは皮膚の一部が突然赤く盛り上がり(膨疹)、しばらくすると跡形もなく、かゆみと皮疹が消えるという特徴があります。大抵、かゆみを伴いますが、チクチクとした感じや焼けるような感じになることもあります。仕事や勉強などのストレスや不規則な生活を避けることが重要です。アレルギーが原因であれば、原因アレルゲンを回避します。
抗ヒスタミン薬内服、慢性蕁麻疹に対してゾレア®・デュピクセント®注射
手のひら、足の裏に膿や赤み、皮むけを形成し、慢性に経過します。喫煙、扁桃炎、齲歯、歯科金属アレルギーなどが原因となることがあります。約10%で胸肋鎖骨間骨化症を合併して胸痛を伴います。
ステロイド・活性型ビタミンD3軟膏外用、光線療法、原因の除去
厚い銀白色の、かさかさを伴った赤みがみられます。かゆみを伴う場合もあります。肘、膝、生え際、臀部など刺激を受けやすい部位に好発します。爪の変化も高頻度に認められます。時に関節炎を伴うこともあります。
ステロイド・活性型ビタミンD3軟膏外用、光線療法、アプレミラスト(オテズラ®)、シクロスポリン、エトレチナート(チガソン®)内服、生物学的製剤注射など
自己免疫で色素を生成するメラノサイトが減少・消失するため皮膚の色が白く抜ける白斑が起こります。甲状腺疾患、悪性貧血、糖尿病を合併することがあります。
ステロイド・活性型ビタミンD3軟膏・タクロリムス外用、光線療法など
手、足、腋、頭や顔などに多量の汗をかくことで生活に支障をきたします。
エクロック®ゲル(腋)・ラピフォート®ワイプ(腋)・アポハイド®ローション(手)外用・プロバンサイン®内服、ボトックス注射など
原因は皮脂分泌の増加、毛穴のつまり、アクネ菌の増殖です。皮脂が多く、毛穴がつまったりすると、毛穴の外に皮脂が出られずにたまりコメド(白にきび、黒にきび)となります。コメドの中ではアクネ菌がどんどん増え、免疫が働いて炎症が起こり、にきびは赤く腫れます。炎症のあるニキビを治療せずに放置すると、毛穴のまわりの組織も破壊され、赤み、色素沈着、クレーターなどのニキビ痕になることがあります。
過酸化ベンゾイル(ベピオ®)・アダパレン(ディフェリン®)・アダパレン/過酸化ベンゾイル(エピデュオ®)・抗菌薬外用、抗菌薬・漢方・ビタミン・イソトレチノイン内服、ケミカルピーリング、面皰圧出など
突然、円形の頭部などに境界明瞭な脱毛斑が出現します。ストレス説などがありますが、原因は不明です。甲状腺疾患、白斑、アトピー性皮膚炎を合併することがあります。通常は数ヶ月で治癒しますが、難治性・再発性の場合もあります。
ステロイド外用・注射、光線療法、セファランチン・グリチルリチン内服など
単純ヘルペスウイルスによる感染です。ストレスや感冒を契機により再燃します。口唇や性器の周囲で、ヒリヒリやチクチクなどの違和感の1~2日後に水膨れや赤みが生じます。
抗ヘルペスウイルス薬外用・内服など
帯状疱疹と水痘(水ぼうそう)は同じ水痘帯状疱疹ウイルスによって起こります。このウイルスは、初感染後は神経節に潜伏しています。加齢や疲労、ストレスや病気などで免疫が低下すると、ウイルスは神経に沿って皮膚に現れ、帯状疱疹となります。症状は通常左右どちらかの体幹や顔面に初めに痛みや痒みが生じ、その後赤い発疹が帯状に生じて、やがて水膨れになります。顔に生じた場合、目の障害や顔面神経麻痺、めまい、耳鳴りなどが起こることがあります。多くは皮膚症状が治ると痛みも消失しますが、神経の損傷によってその後も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」という合併症が残ることもあります。帯状疱疹はなるべく早く皮膚科を受診し治療することが重要です。早期治療により帯状疱疹後疼痛の発症を低減することが期待できます。当院では基本的に50歳以上の方の予防として、帯状疱疹ワクチン(シングリックス®)も行っております。
抗ヘルペスウイルス薬内服、消炎鎮痛剤内服・外用など
ヒトパピローマウイルスの感染により、手や足の裏などにいぼを生じ、放置すると徐々に大きくなり周囲にも増殖します。
液体窒素による凍結療法、ヨクイニン内服、サリチル酸ワセリン外用など
黄色ブドウ球菌やレンサ球菌の感染により、顔面や特に下腿に、皮膚の赤みが生じ、腫れ、熱感、痛みを伴います。傷、毛穴の感染、みずむし、むくみ、糖尿病、免疫不全が原因となることがあります。進行すると重症化することがあるので早期治療が重要です。
抗菌薬内服・点滴
みずむしは白癬菌(はくせんきん)というカビが足の皮膚に入り込んで発症する病気です。菌が増殖しやすい夏に悪化がみられます。足指の間がふやけたように白く濁り、じくじく、かさかさ、赤み、水膨れになったり、土踏まずや足指に水膨れや細かい皮むけが生じます。かかとを中心に足裏の皮膚が厚くなり、ひび割れたり、粉をふいたりした状態になることもあります。かゆみはないこともあります。爪に感染すると爪白癬になり、感染した爪は白く濁ります。時に爪は分厚くなり、進行するとぼろぼろになります。
抗真菌薬外用・内服